相続で不動産を受け継ぐことは一見魅力的に思えますが、すべての物件が資産として価値を持つわけではありません。場合によっては、相続することで思わぬ負担を背負うことになるケースもあります。この記事では、相続しない方が良い物件や、手放すべき場合の具体的な理由について解説します。
1. 相続しない方が良い物件とは?
不動産相続は資産を増やすチャンスでもありますが、物件によっては大きな負担を抱えることになる場合があります。以下のような物件は、相続を避けることが賢明です。
① 維持費が高額な物件
古い家や大きな土地の場合、維持費が高額になることがあります。特に古い物件では、定期的な修繕や改修が必要で、費用がかさむことが予想されます。
- 例:築年数が50年以上の物件、定期的なメンテナンスが必要な大きな庭付きの家など。
② 売却が難しい物件
地方や過疎地にある物件は、需要が少なく、売却が非常に難しい場合があります。購入希望者が見つからず、資産としての価値が低い物件は、維持費や固定資産税が無駄な負担となることが多いです。
- 例:過疎化が進む地域の一軒家、アクセスが不便な土地など。
③ 再建築不可物件
再建築不可の物件は、新たに建物を建てることができないため、資産価値が非常に低くなることがあります。相続しても建て替えができず、活用方法が限られるため、将来的に負担となる可能性があります。
- 例:建築基準法の接道義務を満たしていない土地や物件。
④ 不動産に多額の借金が残っている物件
相続する物件に多額の借金が残っている場合、相続することでその借金も引き継ぐことになります。不動産の価値よりも借金が上回っている場合、相続しない方が良いでしょう。
- 例:ローンが残っているが、売却してもローンを完済できない物件。
⑤ 共有名義の物件
複数の相続人と共有している不動産は、売却や管理が複雑になりがちです。特に、他の共有者との意見が分かれた場合、トラブルが発生する可能性が高くなります。
- 例:親族との共有名義の土地や建物。
2. 相続しない方が良い場合
相続するかどうかの判断は、物件そのものの状況だけでなく、自分の生活や将来設計にも大きく関わります。以下のようなケースでは、相続を避けることが賢明です。
① 維持や管理が難しい場合
遠方に住んでいる場合や、時間やお金をかけて物件を管理する余裕がない場合、相続はデメリットになることが多いです。遠方にある物件の管理は手間がかかり、トラブルが発生した際にも対応が難しくなります。
- 例:自身の居住地から遠い地方にある実家や別荘など。
② 固定資産税や維持費が負担になる場合
物件を相続することで、毎年の固定資産税や維持費を負担することになります。特に収益を生まない物件の場合、相続しても支出が増えるだけのリスクがあります。
- 例:収益を生まない田舎の空き家や農地。
③ 利用予定がない場合
相続する物件を自身や家族が利用する予定がない場合、相続しない方が良い場合があります。利用しない物件を所有し続けることは、固定資産税や維持費など、経済的な負担を増やすだけです。
- 例:将来的に住む予定がない別荘や二世帯住宅。
④ 資産価値が下がり続ける場合
地方や過疎地の物件では、人口減少や経済状況の変化により資産価値が下がり続けることがあります。相続後に売却を考えている場合でも、資産価値が低いため、売却しても利益が得られない可能性があります。
- 例:地方の過疎化が進んでいるエリアにある古い住宅。
⑤ 相続税の負担が大きい場合
高額な不動産を相続する場合、相続税の負担が大きくなることがあります。相続税を支払うために、他の財産を処分しなければならないケースも考えられます。
- 例:高額な土地や収益を生まない豪邸。
3. 相続しない選択肢と手続き
不動産を相続しない場合、相続放棄を選択することが可能です。相続放棄を行うと、その物件に対する権利や義務をすべて放棄でき、負担を回避できます。ただし、相続放棄にはいくつかの手続きや期限があるため、慎重に進める必要があります。
① 相続放棄の手続き
相続放棄を行う場合、相続が開始した日から3ヶ月以内に家庭裁判所に申し立てを行う必要があります。放棄が認められれば、その物件に関する権利や義務がすべて解除されます。
② 不動産を売却して負担を軽減
相続前に不動産を売却し、現金化することで相続税や維持費の負担を軽減することが可能です。不動産売却を検討する場合は、事前に査定を受け、適切な価格で売却できるように準備しましょう。
まとめ
不動産を相続することは、必ずしも資産としてのプラス効果を生むわけではありません。維持費や固定資産税の負担が大きい物件や、売却が難しい物件の場合、相続しない方が良い場合もあります。この記事を参考に、相続するかどうかを慎重に判断し、自分にとって最適な選択をするための材料としてお役立てください。










