相続不動産を受け継いだ際、築年数が古い建物の場合、解体を検討することがあるかもしれません。しかし、その際に注意すべき点として「アスベスト」の存在があります。アスベストはかつて多くの建材に使用されていましたが、現在では健康被害が問題視され、適切な処理が求められています。本記事では、相続不動産の解体に伴うアスベスト問題とその対策、さらには解体費用について詳しく解説します。
アスベストとは?
アスベスト(石綿)は、かつて建材として広く使用されていた繊維状の鉱物です。その優れた断熱性や耐火性から、昭和時代には多くの建物で使用されていました。しかし、アスベストを吸引すると肺に深刻な健康被害をもたらすことがわかり、現在では使用が禁止されています。
相続不動産でアスベストが問題になるケース
相続不動産が古い建物である場合、以下のようなケースでアスベストが問題になることがあります。
- 築年数が古い建物の解体
1980年代以前に建てられた建物には、アスベストを含む建材が使用されている可能性が高いです。解体時にアスベストが飛散しないよう、専門業者による適切な除去作業が必要となります。 - リフォームや修繕の際の危険
解体だけでなく、リフォームや修繕時にもアスベストが飛散するリスクがあります。特に天井や壁の内部にアスベストが使われている場合は注意が必要です。 - 健康リスクへの配慮
アスベストは吸引することで肺にダメージを与え、アスベスト肺や中皮腫などの深刻な病気を引き起こすことがあります。家族や作業員の健康を守るため、アスベストの存在が疑われる場合は早急に対策を講じる必要があります。
アスベスト調査と除去の手順
相続不動産を解体する際、アスベストが疑われる場合は、以下の手順で調査と除去を進めることが推奨されます。
- アスベスト調査の実施
まず、建物にアスベストが使用されているかどうかを調査します。この調査は、専門の業者に依頼することが必要です。調査では、建材のサンプルを採取し、アスベストの含有量を検査します。 - アスベスト除去の計画立案
アスベストが確認された場合、除去作業を行うための計画を立てます。この計画には、作業範囲や方法、作業員の安全確保策などが含まれます。また、除去作業は法的に定められた基準に基づいて行われるため、行政への届出も必要です。 - アスベストの除去作業
専門の業者がアスベストを含む建材を慎重に除去します。除去作業中は、アスベストが飛散しないように密閉された環境で行われ、使用する道具や服装にも細心の注意が払われます。 - 廃棄処分と最終確認
除去されたアスベストは、法定の方法で適切に廃棄されます。作業終了後、再度調査を行い、アスベストが完全に除去されていることを確認します。
解体費用の目安とアスベスト処理費用
相続不動産の解体費用は、建物の規模や立地、解体の難易度によって異なりますが、一般的には以下のような費用がかかります。
- 解体費用の目安
一般的な木造住宅の解体費用は、1坪あたり3万〜5万円が相場です。鉄骨造や鉄筋コンクリート造の建物の場合は、これよりも高額になります。 - アスベスト処理費用
アスベストの除去には、別途費用がかかります。除去費用は、1㎡あたり数万円程度が相場ですが、アスベストの含有量や作業の難易度によって変動します。また、除去作業が特に困難な場合は、追加費用が発生することもあります。 - その他の関連費用
解体後の廃棄物処理費用や、行政への届出手数料なども考慮する必要があります。これらの費用は、解体業者と事前に詳細な見積もりを取り、確認しておくことが重要です。
まとめ
相続不動産の解体には、アスベストの問題が大きく関わってくる場合があります。アスベストを含む建物を解体する際は、適切な調査と除去作業を行い、健康リスクを避けることが最優先です。また、解体費用やアスベスト処理費用についても事前にしっかりと把握し、計画的に進めることが求められます。相続不動産を安心して処分するために、専門家の助言を活用し、慎重に対応していきましょう。










